

「タナゴ」と呼ばれる平たく小さい魚の一種で、熊本県では「しびんた」「しびんちゃ」などと呼ばれることもあります。短い口髭があり、体の後半に赤と緑の2本の線があるのが特徴で、繁殖期のオスは赤い背鰭と白い尻鰭が目立ちます。九州北西部に固有の魚ですが、近年著しく減少しており、残念ながらとても希少な生物になってしまいました。現時点では種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」に指定されており、捕獲・売買等は禁止されています。玉名地域では最近まで多くの個体が生息していましたが、急速に減少しており、2025年現在ではほとんど確認されていない状況です。わずかな生息地が、散発的に残っているだけのようです。
セボシタビラは止水域と流水域を行き来して生活しており、繁殖期には流れのある環境で、越冬期には流れのない環境を利用するようです。そのため、自然な瀬淵構造が消えて単純な構造になった人工的な河川では生息できません。くわえて本種は、カタハガイという淡水二枚貝に好んで産卵しますが、残念ながらこのカタハガイも著しく減少してしまいました。
